コウノトリと農業

コウノトリと農業

豊岡ではコウノトリの野生復帰の取り組みが行われています。
自然と共生してコウノトリも共に生きる社会と自然環境の再生を目指しています。
野外で巣立ちしたコウノトリが全国で48羽となりました。野外での絶滅・放鳥後、初めて巣立ちが確認された2007年以降で過去最多となりました。
県外に広がった繁殖地で巣立ちが増えたのが要因です。(2019年12月現在)

コウノトリ

豊岡市の概要

 豊岡市は、平成17年4月1日、兵庫県の北東部に位置する1市5町(豊岡市、城崎町、竹野町、日高町、出石町、但東町)が合併してできたまちです。
 市域の約8割を森林が占め、北は日本海、東は京都府に接し、中央部には母なる川・円山川が悠々と流れています。海岸部は山陰海岸国立公園、山岳部は氷ノ山後山那岐山国定公園に指定され、多彩な四季を織りなす自然環境に恵まれています。
 平成17年9月には、国指定の特別天然記念物・コウノトリが自然放鳥され、人里で野生復帰を目指す世界的にも例がない壮大な取組みが始まりました。
 産業は、農林水産業、観光業などが盛んです。
 特に観光業では、全国的に有名な城崎温泉をはじめ、西日本屈指の神鍋スキー場、但馬の小京都・出石城下町などを有し、年間の観光客は470万人以上にのぼっています。
 また、地場産業としては、全国の4大産地の一つである、かばんや出石焼などの生産が行われています。

《豊岡市の人口および面積など》

人  口 77,071人(2023.5.31現在)
世 帯 数 33,726世帯(2023.5.31現在)
人口密度 117.9人/平方キロメートル(平成27年国勢調査)
高齢化率 31.6%(平成27年国勢調査)
面  積 697.55平方キロメートル

環境保全型農業のすすめ

昔からここ豊岡では、稲作中心でした。
しかし、農薬や化学肥料の普及に伴い効率よく作るかを進めてきた結果、水田から生き物の姿が激減し、コウノトリも姿を消しかけました。水田の土や水は米を作る道具です。
畜産農家(牛・鶏・豚)連携し、その糞を寝かせて発酵堆肥にし、水田や畑の肥料にします。
自然サイクルの中から農作物を得て、また自然の中に戻す農業を環境保全型農業といいます。

今後の課題

農業者の高齢化と後継者不足、経済的に自立困難な農業経営、農村の過疎化など課題が多い農業であるが、国民の食の安全・安心や豊かな自然への大きな関わりを踏まえたうえで、農業をどう位置付けていくのか持続可能な「生物多様性」は重要な課題のひとつです。